食品パッケージ業界に入ったスタッフが最初に覚えた材質とサイズの基礎
食品パッケージ業界に足を踏み入れたばかりの頃、最初に覚えたことはPP(ポリプロピレン)とPS(ポリスチレン)という2つの材質でした。この記事では、それぞれの材質の特徴や用途、そしてパッケージのサイズについてご紹介します。
材質について
日常的に使用する容器でも材質の特徴まで気にしたことはありませんでした。材質の業界知識は本当に奥深く、未だ勉強し続けています。
PP(ポリプロピレン)
入社してすぐ、上司から「まずはPPを覚えよう」と言われたのが印象的でした。PPは、多くの食品容器で使用される材質で、その特徴は耐熱性と柔軟性です。例えば、電子レンジで加熱できるお弁当箱やカップ麺の容器によく使われています。
PPの耐熱温度は約120℃で、電子レンジに対応しているため、温かい食品を扱う際に重宝します。ただし、オーブンなどの高温調理には適していません。実際に、私も入社直後に「PPは熱に強いけど、オーブンには入れないように」と教えていただことを覚えています。透明度は低めですが、食品の保存容器としても優れた性能を発揮します。
PS(ポリスチレン)
PSはPPに比べて透明度が高く、クリアな見た目が特徴的です。そのため、デザートカップや使い捨てカップなどに使用されることが多く、見た目が美しいことから、冷たい飲み物やスイーツの容器に最適です。
ただし、耐熱温度は約70〜80℃と低く、熱に弱い点が欠点です。「PSは透明だけど、電子レンジに入れると変形するから気をつけて」と念を押されました。PSは発泡させた状態で発泡トレーとしても利用され、軽量で断熱性があるため、スーパーでの肉や魚のパックなどに使われています。
サイズについて
材質と同じくらい重要なことはサイズです。パッケージ選定において、サイズは使用シーンや内容物に適した形状を決める大切な要素です。特に、φ(ファイ:直径)というサイズ表記は、食品容器の形状を示す際によく使われます。
例えば、小型のφ50〜80mmの容器はソースカップやデザート容器として使われます。これらは一口サイズの食品に適しており、持ち運びにも便利です。次に、中型のφ90〜120mmのサイズは、カップ麺やサラダボウルなど、少し大きめの食品に使われることが多いです。このサイズは、ボリュームのある食品をしっかりと収納できるため、ランチタイムのお弁当や、ちょっとした食事にぴったりです。さらに、大型のφ130mm以上になると、パーティープレートや大盛りのサラダボウルなど、大人数でシェアするような場面で活躍します。
サイズ選びのポイントとしては、内容物に対して適切な容量を確保することがまず重要です。例えば、スープの容器に対しては、溢れないように少し余裕を持ったサイズを選ぶと安心です。また、容器を重ねて保管する場合、φのサイズが異なると収納効率に影響するため、用途に応じて適切なサイズを選定することが求められます。
これらのサイズ感覚は、私も業界に入ってしばらくはなかなか慣れず、何度もサンプルを見比べながら覚えました。しかし、日々の業務を通じて少しずつ感覚をつかみ、今では自信を持ってサイズ選定ができるようになりました。
まとめ
食品パッケージ業界で最初に覚えたPPとPSの材質、そしてサイズの選び方は、どれも基本的なことですが非常に重要な要素です。材質ごとの特性を理解し、適切なサイズを選定することで、食品の品質を保ちながら見た目も美しいパッケージングが可能になります。
入社したばかりの頃は、これらの知識を覚えるのに苦労しましたが、今ではその学びが業務の基礎となっています。これからも、さらに知識を深め、より良い提案ができるよう努めていきたいと思います。