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「その容器、選んで大丈夫?」アウトドア施設で後悔しないための容器選び

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キャンプ場、バーベキュー場、キッチンカーが並ぶフェス会場──近年、アウトドア施設を訪れる人々の数は年々増加しています。自然の中で気軽に食事を楽しめる環境は、多くの人にとって魅力的ですが、その裏では運営者側の“悩み”もまた増えてきています。

そのひとつが「使い捨て容器の選び方」です。
洗い場の設備が整っていない場所や、大量の来場者が見込まれるイベント時には、再利用できる食器よりも、利便性・衛生性に優れた使い捨て容器の導入が現実的。しかし、「どれを選べば良いのか分からない」「環境に配慮したいけれどコストが心配」といった声も多く聞かれます。

本記事では、アウトドア施設の運営やイベントを手がける事業者の方に向けて、現場で本当に役立つ使い捨て容器の選び方や、素材別の特徴、導入時にチェックすべきポイントなどをわかりやすく解説します。

Contents
  1. なぜアウトドア施設で使い捨て容器が求められるのか?
  2. 使い捨て容器の主な種類と素材別の特徴
  3. 利用シーン別!おすすめの使い捨て容器タイプ
  4. 環境対応も重視!エコ容器を選ぶポイント
  5. 容器選びで後悔しないためのチェックポイント
  6. 導入事例に学ぶ!アウトドア施設での容器活用アイデア
  7. まとめ:施設の特性に合った容器選びで顧客満足と効率UPを

なぜアウトドア施設で使い捨て容器が求められるのか?

アウトドア施設では、都市部のレストランやカフェと異なり、水道・電気・排水といったインフラが十分に整っていないことが珍しくありません。特に洗い場が少ない、もしくは来場者が自ら食器を洗うスタイルの施設では、再利用できる食器類の管理や回収が困難になりがちです。

そうした背景から、「使い捨て容器=現場の手間を減らすための現実解」として注目されています。

また、使い捨て容器は単に「使い終わったら捨てられる」だけでなく、衛生的で、運営側の感染症リスクやクレーム対応の軽減にもつながります。特にイベントや繁忙期などで不特定多数の利用者が集まる場面では、衛生管理を簡素化できる使い捨て容器の導入が安全確保に直結します。

さらに、利用者の視点から見ても「手間をかけずに気軽に食事を楽しめる」という利便性は大きな魅力。特にファミリー層や団体客の多い施設では、準備や片付けの簡略化というニーズを満たす点で、使い捨て容器の存在は欠かせません。

このように、アウトドア施設では「運営効率」「衛生対策」「顧客満足」の3つの観点から、使い捨て容器が強く求められているのです。

使い捨て容器の主な種類と素材別の特徴

一口に「使い捨て容器」といっても、その素材や形状は実にさまざま。アウトドア施設での使用を想定するなら、単にコストや見た目だけで選ぶのではなく、「使うシーンに合った素材かどうか」を見極めることが重要です。ここでは、よく使われる代表的な素材とその特徴について解説します。

紙容器:軽量でコスパ抜群。ただし耐水性には注意

紙素材の容器は、何よりもコストパフォーマンスに優れているのが魅力。軽くてかさばらず、導入しやすいため、イベントや短期的な催事などでよく選ばれています。

ただし、水分や油分には弱いため、汁気の多い料理や長時間の使用には不向き。最近では内側にポリエチレン(PE)加工が施された耐水紙容器もありますが、自治体の廃棄ルールによってはリサイクルが難しくなることもあります。

プラスチック容器:耐水・耐油性に優れ、定番の安心感

従来から主流となっているのが、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチック製容器です。汁物や油分の多い料理にも安心して使える上、耐熱タイプを選べば電子レンジにも対応します。

また、透明タイプの容器は中身が見えるため、キッチンカーなどでのテイクアウト販売にも適しています。ただし、環境配慮の観点から、今後は素材表示や分別の徹底が求められる傾向にあります。

バガス・PLAなど環境配慮型素材:脱プラ時代の新定番に

環境意識の高まりとともに、注目されているのが非プラスチック系の生分解性素材。代表的なのが、サトウキビの絞りかすを原料とした「バガス」や、植物由来のプラスチック「PLA(ポリ乳酸)」です。

バガスは紙のように軽く、かつ耐水・耐油性を兼ね備えた万能型素材。PLAは透明性が高く見た目も美しく、環境対応とデザイン性を両立したい事業者に人気です。

ただし、これらの素材は高温に弱い、堆肥化環境が必要といった制約があるため、使用用途や処理方法をしっかりと確認して導入する必要があります。

素材選びは、単に「価格」や「見た目」だけで決めるのではなく、使用シーンと組み合わせることで、真価を発揮します

利用シーン別!おすすめの使い捨て容器タイプ

アウトドア施設と一言でいっても、キャンプ場、BBQスペース、キッチンカー、野外イベント会場など、利用シーンはさまざま。シーンに合った容器を選ぶことで、利用者の満足度や施設の運営効率が大きく変わってきます。ここでは、代表的なアウトドア施設におけるおすすめの容器タイプをご紹介します。

【キャンプ場・BBQエリア】耐熱・耐油性を重視したタフな容器

キャンプ場やBBQスペースでは、熱々の料理や油分の多いメニューが登場することが多いため、容器には「耐熱性」「耐油性」が欠かせません。

たとえば、グリルで焼いた肉や串焼き、アヒージョなどを提供する場合には、PP製の耐熱プラスチック容器や、バガス素材のしっかりしたボウル型容器がおすすめです。さらに、蓋付き容器を選べば、食べ残しをそのまま保存したり、虫の侵入を防ぐといった利点もあります。

【キッチンカー・屋台】片手で持てる&汁漏れしにくい形状が◎

キッチンカーや屋台での販売は、立ちながら食べ歩く来場者も多いため、「片手で持てること」「汁漏れしにくい設計」であることが重要です。

たとえば、フタ一体型の弁当容器や、持ち手付きのカップ型容器などが活躍します。また、スープやカレーなど汁気の多いメニューには、PE加工が施された紙カップや、PET製の深型容器が安心です。盛り付けたときの見栄えも考慮することで、SNSでのシェア拡散効果も期待できます。

【イベント・フェス会場】回収・廃棄のしやすさがカギ

数百人〜数千人が集まるイベントやフェスでは、「いかにスムーズに回収・処理できるか」が施設運営上の大きな課題となります。そのため、軽量でかさばらず、スタッキング(積み重ね)がしやすい容器を選ぶことがポイントです。

さらに、「燃えるゴミ」として一括処理できる素材(例:紙・バガス・バイオマスプラなど)を使用することで、分別の手間を減らし、回収作業を効率化できます。自治体によって処分ルールが異なるため、イベント開催地の条例確認も忘れずに。

このように、使う場面に最適化された容器選びをすることで、利用者・スタッフ双方にとって快適な環境づくりが実現します。

環境対応も重視!エコ容器を選ぶポイント

近年、使い捨て容器を取り巻く環境は大きく変わってきています。2022年に施行された「プラスチック資源循環促進法」などの影響もあり、アウトドア施設を運営する事業者にとっても、「環境配慮」は避けて通れないキーワードとなりました。

しかし、「エコ=高コストで扱いづらい」というイメージを持つ方もまだ多いのではないでしょうか?
ここでは、環境対応型の容器を選ぶ際に押さえておきたいポイントを紹介します。

バイオマスプラスチック・コンポスタブル素材の特性を理解する

環境配慮型の素材としてよく登場するのが「バイオマスプラスチック」や「コンポスタブル(堆肥化可能)素材」です。

  • バイオマスプラスチックは、とうもろこしやサトウキビなど植物由来の原料を一部に使用した素材で、焼却時に発生するCO₂の削減が期待されます。一般のプラスチックと同等の耐水・耐油性を持ちつつ、環境にやさしい選択肢として注目されています。
  • コンポスタブル素材は、特定の条件下で微生物によって分解されるもので、本来は生ゴミと一緒に堆肥化処理が可能な素材です。欧米では商業用コンポスト施設と連携したリサイクルスキームが整っており、イベントや野外フェスでも積極的に活用されています。

 しかし、日本国内ではまだ高温・高湿を保てる専用のコンポスト施設が限られており、家庭ゴミや一般廃棄物と一緒に処理すると分解されずに“ただの燃えるゴミ”となってしまうケースがほとんどです。

そのため、コンポスタブル容器を導入する際は、使用後の処理ルートをどう確保するか(例:業者回収、施設内処理)を含めて計画する必要があります。自然と調和するキャンプ施設や、環境啓発型のイベントなど、「エコ素材を選ぶ姿勢」自体をPRしたいケースでは、処理方法も含めてしっかりと設計しておくとよいでしょう。

SDGsや自治体の方針に合った容器選びを

多くの自治体や企業が、SDGs(持続可能な開発目標)に基づく環境方針を掲げています。特に「プラスチック削減」「カーボンニュートラル」などを重視する流れの中で、アウトドア施設でも「環境に配慮した取り組みをしているかどうか」が評価される時代になっています。

そのため、容器選びでも「エコ素材を導入している」「分別案内が明確である」など、利用者が納得・共感できる姿勢を見せることが重要です。企業のPRにもつながり、結果的に来場者の信頼獲得にもつながります。

「環境配慮=高コスト」の常識は過去のもの?

「環境対応容器は高いから無理…」という声も少なくありませんが、最近では価格面でも手の届きやすい製品が増えてきています。特に紙やバガス素材は、大量発注することで単価を大きく下げることが可能です。

また、使い捨て容器自体を見直すことで、洗浄や回収作業の手間を削減できるという点も、トータルコストで考えれば十分な導入価値があるといえるでしょう。

環境に配慮した容器は、ただの“流行”ではなく、これからのスタンダードです。
「コスト」だけでなく、「顧客からの共感」や「自治体との協調」といった広い視点で容器選びをすることが、これからのアウトドア施設運営には求められています。

容器選びで後悔しないためのチェックポイント

「環境対応」「デザイン性」「コスト」など、使い捨て容器には魅力的なポイントが多くありますが、実際に導入してみて「思っていたのと違った…」と後悔するケースも少なくありません。
ここでは、アウトドア施設での導入時にしっかり確認しておきたいポイントを5つにまとめました。

1. 耐熱温度と液体対応力を必ずチェック

容器の耐熱性はとても重要です。
特に、スープや煮込み料理、揚げ物など熱いメニューを提供する場合は、耐熱温度が100℃以上あるかを確認しましょう。電子レンジ対応かどうかも併せて見ると安心です。

また、「液漏れしにくい構造かどうか」も要チェック。紙容器でも内面にPE加工や耐油加工が施されていれば、汁気のある料理にも対応できます。

2. 持ちやすさ&スタッキング性で現場のストレスを軽減

提供するスタッフや利用者の負担を減らすためには、「持ちやすいかどうか」「積み重ねやすいかどうか」も非常に大切です。

たとえば、持ち手付きの容器や手にフィットする形状のボウルタイプなら、来場者が食べ歩く場面でもストレスが少なくなります。また、容器を重ねやすい設計になっていれば、保管時や搬入・搬出時の省スペース化にも貢献します。

3. メニューとの相性を考えたサイズ・形状選び

容器が大きすぎる、逆に料理が入りきらないといった事態は、現場の混乱や提供スピードの低下に直結します。事前にメニューの量や盛り付けのイメージに合わせて、容器のサイズ感を試しておくことが重要です。

また、ソースの多い料理には深さのある容器を、串物やホットドッグのような細長い料理には長方形トレーなど、料理の形状に合った容器を選びましょう。

4. 安定した供給体制があるかを確認

シーズン中の繁忙期に「在庫切れで仕入れられない」という状況は避けたいところ。
そのためには、安定して供給してくれる取引先かどうかを見極めることも大切です
事前に納品スケジュールやロット数、緊急時の対応などを確認し、信頼できる仕入れ先を選びましょう。

5. 廃棄・分別のしやすさで“後工程”もスムーズに

使い終わった後の回収・廃棄のしやすさは、イベントや大規模施設において非常に重要なポイントです。たとえば、「すべて燃えるゴミでOKな素材」や、「見た目で素材の区別がつきやすい」容器であれば、来場者の混乱も少なくなります。

可能であれば、容器自体に素材表示やアイコンが印刷されているものを選ぶと、分別ルールの周知がしやすくなります。

容器選びは、ただ「使えればいい」という時代ではなくなっています。
事前のチェックを怠らず、現場の導線や顧客体験を考えた上で選ぶことが、後悔しない導入につながるのです。

導入事例に学ぶ!アウトドア施設での容器活用アイデア

実際にアウトドア施設で使い捨て容器を導入した現場では、どのように選び、どう活用しているのでしょうか。ここでは、工夫ある現場の事例をもとに、導入のヒントとなるアイデアをご紹介します。

事例①:キャンプ場の“オリジナル容器”でブランディング強化

関東地方にあるキャンプ場では、使い捨て容器をただの「食器」としてではなく、施設の世界観を伝える“ツール”として活用しています。
たとえば、施設名やロゴを印刷した紙製のカップやバーガーボックスを導入。来場者がSNSに投稿する写真に施設名が自然と映り込み、販促効果にもつながっているとのこと。

また、容器は紙製ながら内面に防水加工が施されており、シチューやホットドリンクにも対応。デザイン性と機能性を両立した好事例といえるでしょう。

事例②:キッチンカーで“エコ容器×値上げ回避”を両立

関西の人気イベントで出店しているあるキッチンカー事業者は、環境意識の高い来場者が多いことを考慮し、PLA製(植物由来)のカップとストローを導入
最初はコストアップを懸念していたものの、容器の仕入れ先を見直すことで価格を維持しつつ環境配慮も実現しました。

さらに、購入時に「この容器は土に還る素材です」と案内することで、利用者の満足度や共感を高める接客にもつながったそうです。

事例③:フェス運営側が“回収・分別の仕組み”まで設計

野外音楽フェスを主催する団体では、出店ブースに対して容器の素材を「紙またはバガス素材限定」と指定し、ゴミの分別ルールを明確に設定。

来場者には「容器はすべて可燃ごみへ」と案内し、混乱やポイ捨てを減らす工夫がされていました。さらに、ゴミ箱のデザインにも気を配り、「楽しみながら正しく捨てられる」演出を加えることで、回収効率と環境意識の両方を高めた成功例となっています。

こうした事例からわかるのは、「容器をどう使うか」には無限の可能性があるということ。
単なる食器ではなく、ブランド価値の訴求や、利用者との接点、さらには環境への姿勢を示す手段としても、容器は大きな役割を担っているのです。

まとめ:施設の特性に合った容器選びで顧客満足と効率UPを

アウトドア施設で使う使い捨て容器は、単なる「消耗品」ではありません。
運営効率を高める手段であり、顧客満足度を左右する“体験価値”の一部でもあります。そして、今の時代においては「環境配慮」や「法令遵守」といった要素も加わり、容器選びには戦略的な視点が必要とされています。

本記事では、以下のような観点から容器選びを掘り下げてきました。

  • なぜアウトドア施設で使い捨て容器が重宝されるのか
  • 素材ごとの特徴と使いどころ
  • BBQやフェス、キッチンカーなどシーン別の最適解
  • エコ容器の選び方とコストのバランス
  • 実際の現場での導入事例から学ぶ活用アイデア

大切なのは、「施設の規模や利用者層、メニュー内容など、自分たちの現場に合った容器を選ぶこと」。
安さだけを基準に選ぶと、結果的に使い勝手が悪く、スタッフにも利用者にも負担が増えてしまう可能性があります。逆に、少しの工夫でブランディングや環境対応にも貢献できる容器選びを実現できれば、それは施設全体の価値向上にも直結するでしょう。

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食品パッケージ物語のブログ担当者であり、通販サイト「グッパケ」のデザイナーです。 食べることが大好きで、日々美味しいものを求めています。 最近のトレンドはおにぎりです。
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